二十四節気「白露」とは 露が発生する理由やこの時季の天候の注意点を解説

この記事では、「白露」とはいつ頃でどんな意味なのか、露が発生する理由や露に関することわざ、この時季に注意したい天気の特徴についてご紹介します。
二十四節気「白露」とは

二十四節気「白露」とは
ところで露が発生するのはなぜ?
そもそも露とは、空気中の水蒸気が冷やされて凝結し、草や葉、地面などの表面についた水滴のことです。
地球は、太陽から熱を吸収する一方で、宇宙に向かって熱を放出しています。日中に気温が上がるのは、地球が吸収する熱が放出する熱より多いからです。しかし、夜になると太陽からの熱がなくなるため、地球から熱が放出されていくだけになり、地面やその周辺の空気、物体は冷えていきます。これを「放射冷却」といいます。晴れていると冷え込みは強まり、雲や風があると弱まります。
放射冷却によって、草花の葉の表面からも熱が奪われます。葉の温度が露点に達すると、葉に接した空気中の水蒸気が凝結し、水滴、つまり「露」がつくのです。
ことわざ「朝露が降りると晴れ」は本当?

露が発生したということは、夜間に晴れて雲がなく、放射冷却によって冷え込みが強まった証拠です。高気圧に覆われているときは穏やかな晴天に恵まれやすく、朝晩の放射冷却も強まります。つまり、これらのことわざは、高気圧に覆われてその日の昼間も晴れる可能性が高いという経験則を表したものなのです。
露は秋に限ったものではありませんが、移動性高気圧がよく日本付近を通過する季節であるため、冷え込みが強まって露がみられる機会も多いのです。
白露の頃は寒暖差や大雨に注意

白露の頃は秋雨前線や台風による大雨にも注意(2015年9月8日の天気図)
①寒暖差に注意
まだ日中は残暑の余韻が残る一方で、朝晩は露が降りて涼しさを感じる「白露」の頃。夏から秋への季節の変わり目でもあるため、寒暖差に注意が必要です。
暑さと涼しさが入り混じる時期であるため、朝晩と日中の1日の中での寒暖差や、日々の寒暖差を強く感じがちです。この気温差が、疲労感や食欲不振などの「秋バテ」につながることも。バランスの良い食事や適度な運動、規則正しい生活などを心がけ、寒暖差に負けない体づくりをしておきましょう。
②台風や前線による大雨に注意
9月は日本に台風が接近・上陸しやすい月です。また、秋雨前線が停滞しやすい時期でもあり、ときには台風の影響で前線の活動が活発になることもあります。このため、白露の頃は大雨や長雨にも注意が必要です。大雨への備えやもしもの時の行動について改めて確認をしておきましょう。
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