夏(6月~8月)の天候まとめ 経験したことのない最も暑い夏 秋はいつやってくる?
3年連続、記録的高温の夏に
それによると、日本付近は夏を通じて偏西風が平年より北に偏って流れやすく、全国的に暖かい空気に覆われました。また、梅雨前線の活動が弱く、太平洋高気圧に覆われて晴れて気温が高い日が多かったため、夏の平均気温はかなり高くなりました。夏の平均気温平年差は、北日本で+3.4℃、東日本で+2.3℃、西日本で+1.7℃となり、1946年の統計開始以降、夏として1位の高温となりました。
また、都市化の影響が比較的小さい全国15か所の代表地点(※)の観測値による日本の夏の平均気温の基準値からの偏差は+2.36℃でした。これも、これまで最も高かった2023年、2024年の+1.76℃を0.60℃上回り、夏として1位の高温となりました(1898年の統計開始以降)。
(※)算出に使用している地点:網走、根室、寿都、山形、石巻、伏木、飯田、銚子、境、浜田、彦根、宮崎、多度津、名瀬、石垣島
今年(赤い線)は、梅雨明けが早かった影響もあって、例年より早い時期から猛暑日地点が増加。これまで最も暑かった2023年、2024年と比較しても、猛暑日地点数の積算は8月上旬まで群を抜いています。8月中旬になると、いったん2024年(青い線)に追いつかれますが、8月の終わりの酷暑の影響で、猛暑日地点数の積算は8月末の時点で今年が最も多くなっています。
今年の夏は少雨・多照 農作物などにも影響が
夏の日照時間は、太平洋高気圧に覆われやすかったため、全国的にかなり多くなりました。夏の日照時間平年比は、東日本日本海側で140%、東日本太平洋側で137%となり、1946年の統計開始以降、夏として1位の多照となりました。
【3か月予報】季節の歩みが遅く 10月にかけて残暑が長引く
気温は、9月から10月にかけて全国的に「平年より高い」予想となっています。特に西日本や東日本では、9月に入っても真夏日や猛暑日、熱帯夜となる所があるでしょう。10月に入ると、朝晩はしのぎやすくなりますが、日中は気温が高く、残暑が長引く見込みです。真夏日となる日もあるでしょう。9月、10月も、屋外での運動時などは、引き続き、熱中症対策を心がけてください。
11月に入ると、西日本と沖縄・奄美は、気温が「ほぼ平年並み」になる見通しです。東日本は「平年並みか高い」、北日本は引き続き「平年より高い」でしょう。季節の歩みは全般に遅い傾向ですが、秋の風が涼しく感じられたり、肌寒さを感じることが増えそうです。
また、10月は太平洋側を中心に、降水量は平年よりも多くなる見込みです。秋雨や台風による大雨に注意が必要です。