北陸地方で梅雨明け 平年より早く 梅雨明け後も猛暑と大雨に注意
北陸地方で梅雨明け
一方、この梅雨明けの発表は「速報値」で、9月初めに夏の天候などを考慮して「確定値」が発表されます。2022年は速報では6月28日に梅雨明けの発表があり、統計開始以来初の6月中の梅雨明けと見られましたが、安定した晴天が長続きせず、8月上旬以降は線状降水帯の発生や局地的な豪雨等、大雨による災害が頻発し、9月1日の確定値の発表では梅雨明けは「特定できず」となりました。
梅雨期間の降水量
雨の降り方はメリハリ型
一方、梅雨期間の降水量の8割近くがこの3日間に集中し、他の日は降水のない日も目立ちました。特に6月27日以降の日降水量は1ミリ以下となっており、雨の降る日は少ない一方、降れば大雨となる「メリハリ型」の雨の降り方となりました。
空梅雨傾向 梅雨らしくない梅雨
その後は一時的に梅雨らしい期間がありましたが、西日本が梅雨明けした6月27日以降は再び晴れる日が目立ち、「空梅雨」の傾向が強く出ました。暑さも厳しく、6月30日~7月7日まで8日連続真夏日、7月14日(月)には今シーズン初の猛暑日となる35.9度、16日(水)にはフェーン現象で36.7度に達するなど、梅雨明け前から猛暑となっています。
梅雨明けの近年の傾向 梅雨明けは遅れる傾向も両極端化?
また、梅雨明けは遅くなる傾向が顕著で、この70年あまりで7日ほど遅くなる傾向が見られます。1980年代前半までは、梅雨明けが8月にずれ込んだ年はありませんでしたが、1987年に梅雨明けが初めて8月となって以降、急増傾向で、2022年などのように梅雨明けの特定できない年も出てきています。
その一方で、2018年は7月9日に梅雨明けするなど、梅雨明けの早い年もあり、全体としては梅雨明けは遅れる年が多くなる一方、早く明ける年との差が大きくなり、「両極端化」の傾向が見られます。
梅雨明け後は猛暑日続出 熱中症に警戒 大雨と隣り合わせも
また、最低気温も25度以上の日が多く、熱帯夜が続きそうです。夜間も熱中症に注意が必要です。就寝時は睡眠の質が落ちないように、無理をせず冷房を使用することをお勧めします。
一方で、21日(月・祝)以降は晴れマークがずらりと並んでいても、山間部を中心に午後のにわか雨や雷雨には注意が必要です。特に24日(木)以降は、太平洋高気圧の勢力がやや弱まり、上空の寒気や暖かく湿った空気が入りやすくなって大気の状態が不安定になりそうで、山間部だけではなく、平地でも局地的なにわか雨や雷雨の可能性があります。
日本海の海面水温は平年よりかなり高くなっており、大量の水蒸気が陸地に流れ込みやすくなっており、局地的な大雨のリスクは高くなっています。また、最新の1か月予報では、猛暑傾向が続くものの、いわゆる安定した晴天は長続きせず、にわか雨や雷雨が多くなる傾向となっています。
いずれにしても、猛暑と大雨が隣り合わせの、ある意味で「近年の夏らしい夏」となりそうで、熱中症に注意しつつ、大雨に対する備えも必要となりそうです。