10日~11日は西日本を中心に雨量が多く 秋の台風・大雨シーズン 日頃から備えを
秋雨前線が停滞 雨の範囲が広がる
明日9日(火)は日本海側から雨の範囲が広がり、10日(水)は九州から東北の広い範囲で雨が降るでしょう。10日(水)から11日(木)にかけては、東シナ海の低気圧や暖かく湿った空気の流れ込みが強まり、西日本で雨量が多くなるおそれがあります。また、13日(土)から14日(日)は日本海にのびる前線上の低気圧が北日本を通過するでしょう。日本海側を中心に雨が降りやすく、風も強まりそうです。
前線は、暖かい空気の塊と冷たい空気の塊がぶつかる境界線で、夏から秋へ季節が移る時期に日本付近に発生するのが秋雨前線。前線の南側は夏の空気・北側は秋の空気です。今週半ばの雨を境に、最高気温が35℃を超えるような猛烈な暑さは収まるでしょう。
台風の進路はどう変わる?
上の図のように、一般的な9月の台風の進路は、南の海上を西よりに進んだあと東よりに向きを変え、四国から東北付近を進むことが多くなります。ただ、今後ラニーニャ現象に近い状態になる可能性があり、太平洋高気圧の南への後退は遅い見込みです。南の海上で台風が発生、対流が活発になると、周囲の高気圧は強まります。台風は高気圧の縁に沿って進みやすいため、平均的な9月の進路よりも北を進みやすくなる可能性があります。
台風と海の温度の関係
大気の状態も重要な要因ですが、一般的に台風は海面水温が26~27℃の海域で発生すると言われ、27℃以上の海域で発達します。8月21日(木)に九州の西で発生した台風12号や、9月4日(木)に奄美大島の東の海上で発生した台風15号のように、今後も陸地に近い場所で台風が発生する可能性があります。南の海上で台風が発生した場合、例年の9月より発達しながら北上し、災害が発生するほどの暴風雨に見舞われることも考えられます。
秋の台風や大雨に備えて、日頃からの備えが大事です。市町村が作成しているハザードマップや地域防災計画を見て「自分の住む地域は、どのような災害のリスクがあるのか」「災害が発生した時の避難場所はどこか」「安全な避難経路はどこか」を確認しておきましょう。学校や職場など、よく立ち入る場所はどのような危険があるかも、家族で一緒に確認しておきましょう。非常用の持ち出し袋の点検などもすると良いです。