「煎茶」
一般的なお茶。日本茶の8割は煎茶と言われています。カテキンの渋み、カフェインの苦み、テアニンの甘みが自然に調和し、爽やかな味わいです。煎茶を作るまでに、茶葉を蒸しますが、よく何倍も蒸して、茶葉にしっかり火をいれたのが「深蒸し茶」です。70~90℃で30秒~1分で淹れるのが目安。お手頃価格のお茶ですと、高い温度で短めにいれるとさっぱりと美味しくいただけます。
「かぶせ茶」
収穫の前に2週間程度、寒冷紗などで日光をさえぎることで、うま味や甘みの感じられるテアニンを増やします。
色は玉露より黄色がかっています。もともとは、煎茶や玉露にブレンドされることが多かったようです。65~70度でいれるとおいしいと言われています。
「玉露」
かぶせ茶よりも長く約1か月程度、日光をさけることで、カテキンを抑え、うま味甘み成分を増していきます。甘みを楽しむお茶ですので低温でじっくりといれます。とろりとした味わいで深い緑になります。40~60℃で2~3分が目安。
「手もみ茶」
現在は茶葉を作るまでに、蒸したあと揉んで香をだし、香りが保たれつつ保存ができる水分量にするために、機械を使うこともありますが、職人の手で茶葉をもみながら、何時間もかけて作られるのが「手もみ茶」です。職人の人数も限られており、この季節の新葉を使って作られます。
「棒茶(茎茶)」
煎茶を作る際に蒸した茶葉から茎の部分を集めて仕上げたのが棒茶です。こちらを、香ばしく焙じたのが、「ほうじ茶」。香りを楽しむために、熱湯や高めの温度で淹れることが多いお茶です。
「番茶」
お茶の収穫は一般的に1年に3~4回。4~5月に摘まれるお茶は「一番茶」「新茶」と呼ばれます。番茶は、一番茶と新茶を除いたそれ以外の総称です。
「抹茶」
煎茶のように揉まずに、そのまま茶葉を天日で乾燥させた「てんちゃ」を石臼などで曳いたものです。茶会などでいただく抹茶は、玉露と同じように日光を遮り甘みの他に青のりのような独特の香りを引き出した茶葉を使います。かつては日光を防ぐのに、ヨシズや藁を使うのが一般的でした。現在は、スイーツなどに使う苦みもあるものは、日光を防がず自然の茶葉を使った抹茶を用いることも多くなっています。一服いただくための抹茶は、茶葉の種類によっても味や香りが異なり、さらにはこれらの茶葉のブレンドによって組み合わせは製造者によります。いろいろ試すことでお好みのものが見つかるのではないでしょうか?
「粉茶」
抹茶や煎茶を作る過程でできた粉をいただきます。茶葉そのものをいただきますのでとても健康的です。
参照:
伊藤園 お茶百科