ちょっと前までは、ヨーグルトのフタの裏側にはヨーグルトがべったりとくっついていて、それをスプーンでこそげ落としたり、洗い落としたりするのがけっこうな手間でした。でも、このごろのヨーグルトには、あまりくっついていないような…。これは、最近のフタには、ハスの葉が水をはじく撥水構造が利用されているからなのです。
青森に住むある高校生は冬になるといつも、LED信号機に雪が付着するのを見て、見づらくて危ないなあと思っていました。そんなとき、毎日食べるヨーグルトのフタにヨーグルトがくっついていないことを思い出し、ふと、この構造をLED信号機に応用すれば、信号機に雪がつかなくなるかも、と思いつきました。そして、この発想は京都大学の目にとまり、実用化に向けて共同開発されることになったのです。
6月からハスが見ごろを迎えています。ハスの葉が水をはじく構造がヨーグルトのフタへ、さらにそれがLED信号機へ応用されるなんて!! また、このような生物の特異な構造が模倣されているのは、ハスの葉だけではないようです。